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ホーム > マンション管理のイロハ > マンション管理Q&A, 管理費滞納・財務・会計・保険編 > 裁判費用や弁護士報酬等は滞納区分所有者に請求できますか?

[ カテゴリ:マンション管理Q&A, 管理費滞納・財務・会計・保険編 ]

Q.裁判費用や弁護士報酬等、督促に要した費用は滞納者に請求できますか?

管理費等を滞納している区分所有者に何回も督促をしているのですが、全く払ってくれないので裁判を行いようやく回収できる目途が立ちました。
ところで裁判費用や弁護士さんに支払った報酬等、督促や回収に要した費用は相手に対して請求できるのですか?

A.必ず回収できるとは限りませんが、管理規約にその旨を定めておいた方がよいと思います。

裁判を実施して管理組合の主張を認める判決が出ると、多くの場合は判決文に「訴訟費用は被告の負担とする。」と書いてありますので理屈としては裁判費用は相手に請求することができます。
しかし、裁判費用(印紙と切手)はたいした金額ではなく、裁判後にそれを請求する手続も結構やっかいなので実は請求しない場合のほうが多いのです。
問題となるのは弁護士報酬ですが、こちらの方は裁判でも認められる場合とそうでは無い場合があるようです。
そこで、弁護士さんに支払う報酬(催告書の作成費用や裁判を行う際の報酬)や、不動産登記事項証明書等の取得費用、内容証明郵便の送達費用など、督促や回収に要した全ての費用は「違約金」として滞納している区分所有者に請求できる旨の規定を管理規約に定めておくことをお勧めします。
国土交通省が公表している「マンション標準管理規約」にもその旨の条文があり、民法上は第420条に、違約金は損害賠償の予定として有効な定めとなっています。

但し、上記のように管理規約に定めたからといって必ずしも回収できるとは限らないようです。
私の場合は、過去に特定承継人に対して、滞納していた前区分所有者のためにかかった弁護士費用等を請求し、相手が支払わなかったので裁判に訴えたことがありますが、その時は請求を認める判決を勝ち取りました。
しかし、逆に認めてもらえなかった例もあるとのことです。
それに比べて遅延損害金は、否定されることはまずありませんから督促費用の穴埋めのためにもぜひ管理規約に規定しておくことをお勧めします。

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