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ホーム > お知らせ&日記(ブログ) > マンション管理士 業務日誌 > マンション大規模修繕工事における談合の実態について

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2009年07月21日  [ カテゴリ:マンション管理士 業務日誌 ]

重松マンション管理士事務所にとって、今年は大規模修繕工事の当たり年で、顧問先を中心に現在5件の大規模修繕工事コンサルティングを行っています。
そこで今回は、建設業界では当たり前となっている「談合」について少しお話したいと思います。
建設関係の業界に長年勤務した私が申し上げるのも心苦しいのですが、管理組合がコツコツ貯めた修繕積立金を不正な手段で業者に持っていかれることは許しがたいことです。また、組織的な談合がなくならないのは大変悲しいことです。

追記(注意) 2017年1月には、国土交通省からも、設計コンサルタントの活用に関する通知が出ています(大規模修繕工事の不適切コンサルタントについて(国土交通省からの通知について)

談合がなくならないことについて考えられる理由はいくつかありますが、

  1. 絶対に変わることのない建設業界のアンチコンプライアンス体質
  2. 談合をやっている業者たちは、自分たちがやっていることは悪いことだとは思っておらず、逆に会社のために良いことをやっている程度の感覚しかない。
  3. 大規模修繕工事は、春工事・秋工事といわれ、着工時期や竣工時期が概ね決まっており、見積取得から業者選定までのスケジュールがタイトになるので、談合かもしれないと思っても検証する時間がない。
  4. 発注する側にも問題があり、自分たちに業者と対等に渡りあう技術的知識もないのに、発注者の立場を利用して弱い立場の業者を必要以上に買い叩く傾向がある。
  5. 設計業者や工事業者から見たら、マンション管理組合は一見(いちげん)客であり、一度付き合うとその後10年以上はお付合いしないですむ。
等でしょうか?他にもいろいろあると思います。

ですから、「談合をさせない見積取得の方法」や、「談合を見破る専門的な知識」が必要となってきます。
つまり、建設業界に談合はつき物であると最初からそのように考えたうえで、設計業者や工事業者と付き合う必要があると理解した方がよいと思います(談合をしない業者が存在しないわけではありません)。

談合の事例

以下、私が経験したいくつかの事例をご紹介します。

事例1:管理会社が主導したと思われる談合

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↑ これは、管理会社が音頭をとって談合が行われたと思われる事例です。

事業スタイルは、CM方式といわれるもので、管理組合が工事業者を選定し、工事業者は、管理会社の下で工事を行い、設計(仕様等の決定)と工事監理を管理会社が行うという方式です。
元請は管理会社ですが、管理組合が工事業者を選定するので業者に対する発注価格と管理会社に支払う監理報酬がオープンとなり、透明性が高く、且つ工事に対する全ての責任は元請となる管理会社が負うので管理組合も安心できる発注方式というのがうたい文句です。

ところが、見積を取得する工事業者のリストアップ等は全て管理会社が提案し、いわゆる「管理会社主導」で行われました。
その後、工事業者からの見積取得作業が行われましたが、ご覧のようにほぼ横一線に並んだ価格が提出されています。
また、これだけの工事金額の割には見積を取得した業者数が3社というのも少ない気がします。

この一覧表を見た当時の理事長が疑問に思い私の事務所に相談に来られたのがきっかけでした。

事例2:設計事務所が主導したと思われる談合

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↑ これは、設計事務所が音頭をとって談合がおこなわれたと思われる事例です。

この管理組合は、大規模修繕工事の事業スタイルを「設計監理方式」で進めることを決定し、設計事務所も公募で選定しました。
そこまでは順調に進んでいたのですが、ところがその後、新聞で公募した工事業者8社から見積を取得したのですが、ご覧のとおり設計価格に対して83%〜100%の間で横並びの金額がでてきました。

いろいろな事情があるので、ここではあまり詳しいことまでは書けませんが、私の詳細な分析によると、設計事務所が設計価格を業者に漏洩して談合が行われたことは間違いありません。

私は、談合が行われたことを理事会に報告・進言し、上記の8社は当然に全社失格となりました。

事例3:談合なしor不成立と思われるもの

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↑ これは、談合が行われなかった、又は談合が不成立に終わったと思われる事例です。
これも「設計監理方式」で、事業を進めることで決定していた物件です。
新聞で公募したら、応募した工事業者は20社近くあり、その中から9社を選定して見積依頼をしたものです。
私の分析によると、当初は談合を行う予定で募集した業者も結構いたはずです。
上記のH社やI社など、ほぼ設計価格に近い金額で提示してきた業者はたぶん談合目的で応募してきた業者です。
管理組合は、当初予定していた予算に近い金額で見積を提出した上位3業者(A〜C社)を呼んでプレゼンテーション(ヒアリング)を実施もらうことにし、最終的なネゴシエーションの結果38,325,000円(設計価格の68.6%)を提示した業者と契約しました。
この物件も私のマンション管理士事務所が計画当初からかかわっていたものですが、談合をされずに適正な価格で発注できた事例です。
理事会や修繕委員会には大いに感謝されました。

談合されないための工夫

談合をさせない、又は談合を見破るにはそれなりの知識と経験が必要なので、一般の管理組合では大変だと思います。

談合されないための工夫としてはいくつか考えられますが、その中から幾つかのポイントをご紹介いたします。

  1. まずは設計価格の妥当性を確認すること。
    • 設計価格が異常に高い場合は、談合がやりやすくなります。
    • 設計価格が妥当な場合は、談合設定する価格の幅が狭くなるので、横並びがばれやすくなり談合がやりにくくなります。
  2. 予算規模にもよるが、なるべく多くの工事業者を見積参加させること。
    • 数が多いとチャンピオン(談合で受注する業者)を主張する会社も多くなり、談合がまとまりにくくなります。
    • また、談合特有の「横並び」や単価設定の不自然さなどが発見しやすくなります。
    • 業者の応募要件を厳しく設定しすぎると、応募してくる業者の数が限られてしまうので、事前によく検討することが重要です。
  3. 設計事務所や応募業者の顔ぶれを確認し、談合に応じそうにない業者を参加させること。
    • これはかなり高度のテクニックとなり、業界のことがある程度わかっていないと難しいのですが、工事業者の中には、談合に応じない会社もあります。
  4. 談合されたと思ったときは、たとえ以降のスケジュールに支障をきたしても、一旦白紙にもどし(これを「不調」といいます。)最初からやり直す覚悟を持つこと。
    • 工事規模にもよりますが、談合をされたら何千万円というお金を無駄に使ってしまうことになります。
    • 着工が1〜2ヶ月遅れて多少の不便や不具合が発生しても、十数年に一度のことです。居住者に理解してもらい毅然とした態度で業者と接することが重要です。
  5. 設計監理方式」もっとも良い大規模修繕工事の進め方だと思わないこと。
    • 前述のとおり、設計事務所が談合を主導することもあります。
  6. 本当に信頼できる利害関係のないコンサルタントを見つけること。

みなさんのマンションではいかがでしょうか?
現在大規模修繕工事に向けて準備中の管理組合の方々は、是非見直してみてください。

なお、上記ポイント等を見て、

  • 設計価格の妥当性はどうやって確認するのか?
  • 掲示価格が横並びなら談合と思っていいのか? 偶然横並びになることはないのか?
  • なるべく多くの工事業者を見積参加させることとあるが、どの程度が妥当か?
  • 応募要件はどのように設定すればよいか?
  • 談合に応じる・応じない業者をどう見分けるのか?
  • 万が一談合が発覚した場合、着工を遅らせたら理事会の責任にならないか?
  • 着工を遅らせることで手抜き工事にならないか?
  • 設計監理方式以外にどのような進め方があるのか?また、それらのメリット・デメリットは?
  • 利害関係のない(談合に関わらない)コンサルタントかどうか、どうやって見極めるのか?
  • 重松マンション管理士事務所が談合に関わらないという証拠はあるのか?

という疑問を持たれる方々もいらっしゃると思いますが、、、個々のケースによって一律に申し上げられない部分であったり、専門知識や経験、ノウハウなどが必要な部分でもありますので、ご興味がある方は私のマンション管理士事務所にご相談ください(重松マンション管理士事務所では、管理組合から受け取る報酬のみで事務所を運営することを決め「ノーリベート宣言」をしています)

大切な修繕積立金を最大限に活用するために

適正な方法で業者選定・交渉を行えば、大幅な減額も可能

事例2のように、戸数が多いマンションでは、工事金額も億単位となります。これで談合をやられたら数千万円単位で損害を受けることにもなりかねません

しかし、上記事例3を見ていただいてもおわかり頂けますが、重松マンション管理士事務所が主体となって適正な方法で設計業者や施工業者を選定し、交渉するだけで、大幅な工事金額の減額が出来ることは珍しくありません。

※工事金額の減額は、あくまでも適正な方法で業者の選定や交渉をした結果のことですので、減額のみを目的に行うことはありません管理会社変更管理費削減などでも同様ですが、闇雲に買い叩いたりすれば、モチベーションやサービス、品質の低下などに繋がり、そのツケが自分自身に跳ね返ってきてしまうからです。

意識が希薄になる修繕積立金は、税金と同じ?

何千万、何億という莫大な修繕積立金は、多くの理事にとって非現実的で、あまり実感のないお金だと思います。
実際には、区分所有者一人一人がコツコツと積み立ててきたものにもかかわらず、個人の貯金と違って自分のお金だという意識が希薄になりがちなのは、税金と同じですね。。

ゆえに、組合員の意識も低く、理事会も何となく「まぁいいか」でやってしまうことも多いと思いますが、大切な修繕積立金を最大限に活用するためには、まずは適正な方法で設計業者や施工業者を選定していくことが重要であり、そのために、大規模修繕工事のコンサルティング経験やノウハウを持ち、工事業者としがらみがない公平中立な立場を保っているコンサルタント(=マンション管理士)をじょうずに活用するのが一番良いと私は思います。

最近、修繕積立金不足で悩み、コスト意識に目覚めた管理組合からの相談も増えていますが、マンションの区分所有者一人一人が長年かかって積み立ててきた大切な修繕積立金を、「談合」という不当な手段で無駄に失うことが無いよう、私も今後益々頑張って行きたいと思います。

※談合が起こる原因やその対策など、新しくまとめたページを公開いたしました

関連ページ

大規模修繕工事コンサルティング」に関する詳しい内容や当事務所の考え方などは、私のマンション管理士事務所 ホームページや特別ページをご覧下さい。

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