業界トップクラスの実績を持つ千葉のマンション管理士 事務所所長 マンション管理士 重松秀士が、マンション管理 コンサルタントならではのお役立ち情報をお届けします。 携帯版

千葉のマンション管理 コンサルタント マンション管理士 重松秀士の「マンションサポート・ドットコム」
  • マンション管理士 重松秀士に相談・問い合わせをする(無料)
  • マンション管理士事務所が行う各種コンサルティング・サポート業務の資料請求をする(無料)


お知らせ&日記(ブログ)

いわゆるブログです。マンションサポート・ドットコムの更新情報やイベント情報など重松秀士からのお知らせ、マンション管理士としての日々の業務をご紹介するマンション管理士 業務日誌、講演や執筆活動、私的な勉強会などの様子をご紹介する業務外の取り組み・活動そして、ちょこっとだけですが、ひそかに書いているプライベートな日記などを書いています。

最近追加されたお知らせ&日記(ブログ)10件

約60年前の写真が出てきました。

  • mixi check

2017年03月11日  [ カテゴリ:プライベート ]

kumamoto.jpgこんにちは。重松マンション管理士事務所の重松です。
先日、熊本に住むいとこから子供のころの写真をいただきました。
昨年の地震で、昔住んでいた市内の自宅が倒壊したため家財の整理をしていた時に偶然発見された写真です。
夏休みに、親戚一同でおばあちゃんの家に泊まりがけで遊びに行った時の写真だと思います。
一番上が私、右下の眼鏡の子が弟、左端の女の子が熊本在住のいとこ、残りの二人の男と女の子は大阪のいとこです。
この様子だとみんな小学校低学年のようなので、おそらく60年近く前の写真だと思います。
当時から現在までのことを思うと、いろいろ考えるものがありますが、とても懐かしい気持ちになりました。

マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士プロフィール
資料請求 無料相談・お問い合わせ マンション管理士事務所

大規模修繕工事の不適切コンサルタントについて

  • mixi check

2017年03月05日  [ カテゴリ:マンション管理業界の気になる話題(ニュース・評判・事件) ]

こんにちは。重松マンション管理士事務所の重松です。
昨年11月、マンションリフォーム技術協会(MARTA)が会報で「不適切コンサルタント問題への提言」を公表しました。
同時に、私のブログでも「マンション大規模修繕工事における談合の実態について(2)」をリリースし、不適切なコンサルタントの手口を紹介したうえで注意を喚起させていただきました。
実は、今年になってこの問題について国土交通省から、日本マンション管理士会連合会に通知がありました。
通知文のタイトルは「設計コンサルタントを活用したマンション大規模修繕工事の発注等の相談窓口の周知について(通知)」というものですが、その内容は

  1. 現状の課題
  2. ・管理組合と利益相反の立場に立つコンサルタントの存在が指摘されている。
    ・その事例の紹介
  3. 課題解決に向けた取組みの実現
  4. ・工事の発注は利益相反等に注意すること
    ・実際の取り組み事例の紹介
  5. 相談窓口の活用
  6. ・相談窓口の紹介
という構成になっています。

具体的な内容については、通知文をご覧いただければと思いますが、内容は先般公表されたMARTAの提言や私のブログと同じです。
また、最後に記載してある相談窓口の件ですが、時間が発覚してから相談なさってもあまり意味がないと思いますので、できることなら最初から信頼できるコンサルタントに相談しながら進められたらよいと思います。
私のブログについても、多くの方から賛同や共感のご意見をいただきましたし、管理組合からのご意見やお問合せもずいぶんありました。
何点かご紹介すると、

  • 既に大規模修繕工事を実施してしまったが、今思えば完全にやられてしまったと思う。
  • 想像はしていたが、そこまで酷いとは思わなかった。今後の参考になった。
  • 悪いのは設計事務所だけでなく管理会社も同罪
  • そのうち、不適切マンション管理士も出てくるのではないか。
  • 管理組合が、見積金額の安さだけで設計事務所を選定する限り、談合はなくならない。自業自得だ。

等があります。
私自身も考えさせられるご意見もありましたが、大規模修繕工事において、当事務所が開設以来訴えてきたことがようやく理解されるようになったことは喜ばしい限りです。
これからは、談合に頼らず自社の実力と品質で勝負する工事会社が多くなってくることに期待したいと思います。

マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士プロフィール
資料請求 無料相談・お問い合わせ マンション管理士事務所

標準管理規約の改正について

  • mixi check

2017年01月09日  [ カテゴリ:お知らせ ]

こんにちは、重松マンション管理士事務所所長の重松です。
国土交通省が公表しているマンション標準管理規約をご存知ですか?
もともとは、マンションを新築して分譲する際に、分譲業者に対し、管理規約を作成する場合のモデルとして使用するように指導されたものですが、最近では管理組合が管理規約を改正する際も、この標準管理規約に沿った形で改正することが望ましいとされており、いわば、バイブル的な存在となっています。

定期的に見直しが行われ、今回は2013年から見直し作業が行われていましたが、最終案がまとまり2016年3月14日にリリースさました。
国が定めた基準のようなものと理解されていますので、標準管理規約が改正されると少なからず管理組合にも影響を及ぼすことになります。

ところで、マンション管理の情報に明るい方ならご存知だと思いますが、今回の改正では、いわゆる「コミュニティ条項」が大きな話題となっています。
この件については当事務所が顧問契約先に定期的にお送りしているマンションサポート通信の2015年7月号に廣田信子さんが寄稿してくださったのでご参考にしていただき、今回はコミュニティ条項以外の改正のポイントを何点か私の個人的な感想も含めて説明させていただきます。
なお、彼女の寄稿の中に記載のある判例は、平成17年4月26日の最高裁判決です。
※記載している標準管理規約の条文番号は、「単棟型」を引用しています。また、区分所有法の条文番号の場合は「法第○条」と記載します。

1.外部専門家の活用

組合員の高齢化、賃貸化住戸の増加、マンション管理を取り巻く環境の変化(法律・技術の高度化)等の問題で、マンション管理に関する専門的知識に乏しい組合員だけで適正なマンション管理を推進していくことが困難な状況になっていることはお感じになっていると思います。
従来は、外部の専門家に相談したり、助言を求めたりすることができる規定はありましたが、今回の改正では、更に踏み込んで外部の専門家を理事長や監事を含む役員として起用することができる規定を設けおり、改定の大きな目玉となっています。
但し、組合員とは利害関係が必ずしも一致しない外部専門家を起用するわけですから、起用方法に関しては、別途細則を作り、「資格」、「任期」、「報酬」、「業務内容」、「業務のチェック方法」、「専任・解任の規程」等を定めることが望ましいと思います。

2.リフォーム工事に関する規定の明確化

専有部分のリフォームに関しては、従来は全てのリフォーム工事について事前に申請し、理事長の承認を得ることを義務化していましたが、今回は「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるもの」に限って理事長の承認を必要とし、その他の工事については、「業者の立入り、資機材の搬入、騒音・振動・臭気等、管理組合として事前に把握しておく必要のある工事」については、事前に理事長に届け出ることにより実施可能、それ以外のリフォーム工事に関しては自由に実施できることになっています。
工事内容によって実施(申請)方法を明確にし、区分所有者の負担を軽減したようにも考えられますが、逆にリフォーム工事によって共用部分や他の専有部分を毀損した場合は、リフォーム工事を発注した区分所有者の責任と負担で適正に対応(修補や弁償)することも明確化しています。

3.暴力団等の排除規定の新設

従来の第19条(専有部分の貸与)の後に、「暴力団員の排除」という項目で新たな条項(第19条の2)を設け、賃貸借契約後に賃借人が暴力団員と判明した場合や暴力団員になった場合は、契約を解除する旨を賃貸借契約書に定めることを義務化しています。
更に、区分所有者が、賃貸借契約の解約権を管理組合が代理して行使することを認める書面を提出することにより、管理組合が当該暴力団員と区分所有者の賃貸借契約を解除することができる規定も入っています。
暴力団の排除が社会的なテーマとなっている昨今、ゴルフ場の利用申込書やホテルの宿泊申込書等に、暴力団員ではない旨の記載欄があり☑を入れるようになっている書式を皆様もよくご覧になると思いますが、マンション管理にも同じ流れを採用していることが読み取れます。
なお、国交省のコメントには「譲渡(売買)」の場合も賃貸借と同様の取決めを新旧区分所有者間の売買契約に謳うことも考えられるとしています。
個人的には、契約で取決めても相手が暴力団員であれば、契約解除等にすんなり応じることは考えられないので、結局は区分所有法第60条(賃貸借契約の解除と引渡し請求)や同第59条(区分所有権の競売請求)を活用することになりそうな気はしますが、規約や売買契約書に明確に規定することにより、暴力団員等に対するけん制効果は期待できるのではないかと思います。

4.保存行為の実施規定と、災害時、緊急時の管理組合の意思決定について

区分所有法では、保存行為(台風で割れたガラスの入替え、汚れた個所の清掃等)は、区分所有者が自由に行うことができますが(法第18条)、標準管理規約では、専用使用部分を除き、保存行為も管理組合が行うことになっています(第21条第1項)。
しかし、マンション管理の専門家でない区分所有者は、第21条を読んでもそのようには理解することができず、行うことができる保存行為の範囲や、勝手に実施した際の費用負担等で管理組合とトラブルになることも多かったと思います。また、管理組合が保存行為を行う際の手続き等も明確ではありませんでした。
今回の改正では、区分所有者が行うことのできる保存行為の範囲と費用負担を明確にし、管理組合が行う保存行為についても理事会決議で行う等の手続きを明確にしました。
また、災害時には理事長の判断で、復旧等の保存行為を実施することができるようにし、
更に、その費用を支出する根拠規定を収支予算の変更(第58条第6項)に規定しました。
なお、管理を行うために必要な範囲内で、理事長が専有部分等に立ち入ることができる規定は従来からありましたが(第23条第1項)、「必要な範囲内」については、明確な規定はなく、時として解釈をめぐり当該区分所有者や占有者とトラブルになることもありました。
今回の改正では新しい条文を追加して、「災害、事故等が発生した場合」であって、「放置した場合は共用部分や他の専有部分に重大な影響を与える場合」には立ち入ることができる規定を明記し、理事長が専有部分に立ち入ることができる範囲をより明確に規定しました。

5.役員の利益相反取引の制限

管理組合が、役員が経営している会社に工事を発注したり、その会社から物品を購入したりすると後でトラブルになることはよくある話です。
会社法では、利益相反取引を行う場合は株主総会や取締役会の承認を得なければできない旨がきちんと定められています。管理組合においても、役員はマンションの資産価値の保全に努めなければならない事はいうまでもなく、個人の利益のために管理組合と取引を行うことは適切ではありません。個人的にはそれ以前の問題として、誤解を与えかねない取引は原則として行わない方が無難であると感じていまが、発注する内容次第では、稀には許される(管理組合の利益になる。)こともあると思います。従来は利益相反取引について明確な規定はありませんでしたが、今回の改正では第37条(役員の誠実義務等)の後に、第37条の2(利益相反取引の防止)を新設し、管理組合と役員の間で利益相反と思える取引をする場合は、事前にその事実を開示したうえで、理事会の承認を得なければならない旨を規定しました。
また、同様の趣旨により理事会の決議を行う際には、その決議に利害関係を有する理事は議決に参加できないこととし(第53条第3項)、更に理事長と管理組合の利益が相反する事項に関しては、監事又は他の理事が管理組合を代表する旨を規定しました(第38条第6項)。
この規定の対象は、「役員」となっていますが、一般の組合員や居住者にも適用することも考えられます。例えば、修繕工事等を組合員や居住者に発注した場合、過去の私の経験では①工事完了後にきちんと報告書を出すように依頼したら、「安くやっているのでそんな手間のかかることまではできない。」といわれ、必要な図書が整備できなかった。②工事の内容に不満があるが、安くやってもらっているので文句をいいにくい。③不完全な工事個所があるので、理事長がやり直すように指示をしたら、反発されてその後の人間関係が悪くなった。④保証期間内に不具合が発生したが、工事をした組合員は既にマンションを譲渡して退去してしまったので責任を取ってもらえなかった等、枚挙にいとまがありません。
「親切な組合員や居住者が、安くやってくれたのでよかった。」という場合もありますが、そうならないことの方が圧倒的に多いので、利害関係者への発注は原則として禁止した方が無難だと思います。

6.理事会における代理出席について

管理組合の役員は、多くの場合輪番制で選出され、役職も「くじ引き」等で決まることが多いことは周知の事実です。
私も多くの管理組合の理事会を拝見していますが、ご主人がお仕事で忙しい場合等は、奥様が代理で出席している例は多く、やむを得ないこととだと感じています。
規約を厳格に適用し、代理出席は認めないとしたら、理事会そのものが成立しない場合もあるからです。
従来は、理事に事故等があり理事会に出席できなくなった場合、配偶者や1親等親族の代理出席について規約で定めることもできるとしていましたが、今回のコメントでは、規約で定めることは有効と認めながらも、「理事会に出席できないやむを得ない理由」を厳格に適用すべきとしています。また、代理出席を認める場合でも、総会において代理人の資質や能力をあらかじめ審査して決定することが望ましいとしています。
また、安易な代理出席を認めるよりも、事前に理事会の議題を通知しておき、議決権行使書等で意思表示ができる旨を規約で定める方が望ましいともコメントしています。
区分所有者による管理組合活動が積極的に行われている管理組合の場合は、理事の代理出席等はあまり考えなくても良いと思いますが、必ずしもそうでない管理組合も結構多く、輪番制で選出され、専門的知識も乏しい理事たちで何とか理事会が開催できている管理組合の場合は、ややもすると管理会社主導のマンション管理に陥ってしまう可能性もあります。そのようになってしまうと、標準管理規約を改正したことがかえって理事の負担を増加させ、管理組合の利益を損なう結果となってしまうような気もしました。

7.その他

議決権割合

議決権の割合は共用部分の持分割合によることが原則(法第38条)ですが、今回の改正では、初めて専有部分の価値(眺望・日照等)も考慮したうえで議決権を規約で別に定めることも可能としています。
これについては、詳細な解説は割愛しますが、個人的には賛成しかねます。

管理費等の滞納に対する措置

管理費等の滞納は、マンション管理に重大な影響を及ぼすことに鑑み、滞納者に対する督促義務や手順を明確にするとともに、遅延損害金の利率にも踏み込んでコメントしています。

管理状況等の情報開示

組合員から理由を付した書面で閲覧請求を受けたときに対象となる書類等に、長期修繕計画書、設計図書、修繕履歴等を追加するとともに、閲覧に代わり必要な個所の写し等を提供できる規定を設けました。

さいごに

今回の標準管理規約の改定については、パブリックコメントにおいて、多くの著名な団体からコミュニティ条項の削除に対して反対意見が寄せられていました。
このことだけを見ると、改正された標準管理規約案は「駄作」のような印象を受けますが、国交省のコメントも含めてよく読んでみると、決してそのようなことはないと思います。

確かにコミュニティ条項の削除は、賛否が分かれるところではありますし、住戸(専有部分)の価値によって議決権割合を変えること等は、なかなか理解しにくい面もあります。
しかし、私なりに考えてみましたが、今回の改正は「管理組合はマンションの資産管理(資産価値の維持・向上)が主要な業務である。」というメッセージを管理組合に向けて強く発信しているように感じます。

そのために、理事会の義務や権限を明確化したり、強化したりするとともに、外部専門家の活用については従来以上に踏み込んで肯定的なコメントをしています。
また円滑なマンション管理を遂行するうえで、一定範囲のコミュニティ形成は有効と認めながらも、そのための管理費の使い方については「自治会等」と混同しないように注意を促しています。
国土交通省は、築30年以上の高経年マンションストックが増加し、同時に建替えを含む管理が適正に行われずに老朽化・スラム化しているマンションが増加していることに危機感を感じているのではないかと思います。

標準管理規約は絶対的なものではありませんので、それぞれのマンションの事情に応じて臨機応変に修正しながら活用するべきものではありますが、冒頭に申し上げた通り国の指針のような位置付けとなっていることも事実です。
そのため、コミュニティ条項が削除されたことについて、大手新聞社ですら「管理費会計からは親睦会的な支出ができなくなった。」と不正確な記事を出したりしています。
皆様方には、コミュニティ条項だけでなく、それ以外の改正項目についても目を向けていただき、皆様のマンションの管理がさらに向上する糧にしていただきたいと思います。

マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士プロフィール
資料請求 無料相談・お問い合わせ マンション管理士事務所

顧問先マンションの排水管の更新工事が完了しました。

  • mixi check

2017年01月02日  [ カテゴリ:マンション管理士 業務日誌 ]

築40年以上経過した顧問契約先のマンションにおいて、排水管の更新工事を実施していました。
過去のブログでご紹介した東京都内のマンションなので、覚えていらっしゃる方も多いと思いますが、約7か月の工事期間を経て、この度、工事が無事完了しました。
工事開始前からわかっていたことですが、このマンションでは以下のような特徴があり、当初から大変な工事を行う覚悟が必要でした。
  1. 排水横引管が、共用部分として下階の天井裏に敷設されており、工事には天井の解体・復旧が伴う。
  2. 多くの住戸でリフォーム工事を実施しており、竣工当初の状況と現在の状態がかなり違っているので、個々のお部屋にあわせた改修計画が必要
  3. 300戸近いマンションであるが、居住している区分所有者が少なく、約3分の2が賃貸住戸となっているので、居住者の協力がなかなか得にくい。
マンションにおいて、給排水管の更新工事を実施することの難しさについては、外壁や屋上を主体としたいわゆる大規模修繕工事との大きな違いをご理解いただければわかりやすいと思います。下の表をご覧ください。
項目大規模修繕工事給排水管更新工事
大掛かりな足場必要不要
工事対象となる共用部分専有部分と区分しやすい専有部分と一体となっており、区分しにくい
工程管理天候等に左右されるが、再調整が可能天候の影響は受けないが、1日刻みの詳細な管理が必要
住戸内への立入原則不要必要
室内工事なし内装の解体・復旧を伴なうことが多い
居住者の協力が得られない場合玄関扉関連、ベランダの工事等ができないことがあるが、全体の工事に与える影響は少ない1つの住戸が立ち入り等に協力してくれないと、その縦系列の住戸全ての工事ができない場合もある

どうでしょうか?給排水管の更新工事に関しては、「新築とは異なり、技術的にはそれほど高度な水準を要求されるものではないけれど、工程や各住戸の各種調整がとても難しい。」とよく言われますが、上の表をご覧になるとなんとなくご理解いただけると思います。

実際に工事を始めてみると「絶対に室内に入ってもらっては困る。」とか、「平日の昼間は不在なので、俺の家だけは日曜日に工事をやれ!」等という話もよく聞きました。

更には、多くの住戸でリフォームを実施しているのですが、浴室やトイレの専有部分の機器(バスタブや便器)を更新する場合、下階の共用配管との接続工事は、下階の住戸の協力を得て下からきちんと接続しなければならないのに、それをやらずに自分の階だけで工事を済ませてしまっているような例もありました。
こんな場合は、きちんと接続できないだけでなく、上下階の防火区画を壊したままになっている住戸も散見されました。

今回の工事は、途中でアスベストを使用した建材が発見され、法律に基づいて処理する費用が予想外に掛かったり、1階の床下ピットで新築時の大量の廃材が見つかったり等大変でした。
でも、工事会社の機敏な対応と判断のおかげで、それらの「苦難」をすべて克服し、300戸以上の住戸の全ての工事を完成することができました。
ちなみに、今回の工事の発注方式は、責任施工を前提として大手工事会社に提案型の見積りをお願いしました。
また、提案見積りに際しては、工事会社もかなりの見積りコストがかかることを考え、各社に見積費用をお支払する条件でコンペをしていただきました。

工事の様子

monnaka-05.jpgmonnaka-06.jpg
竣工当時の状態を下階の天井裏から撮影しました。
スラブ裏(上階)の機器は、バスタブか便器と思いますが、下階の天井裏に敷設された横引管と接続されています。
これは竪管の一部を修理した後、広げた穴をコンクリートで塞がずに放置したままとなっている様子です。水平方向の防火区画が形成されていません。
monnaka-07.jpgmonnaka-08.jpg
両サイドが更新した排水管です。
真ん中は、新設した通気管です。
設計事務所を起用せずに、工事会社の責任施工方式で発注しましたので、定例の会議は管理組合と施工業者だけで開催します。
工事会社の説明をよく聞きながら各種の難問を解決しなければならないので、信頼関係の構築が大切です。
monnaka-09.jpgmonnaka-10.jpg
完成検査の様子です。
工事中は次から次へと問題が発生するので本当に大変でしたが、工事会社はよく対応してくださいました。
竣工検査の日が来た時にはホッとしました。
引渡しを受けた後、理事長から感謝状の贈呈です。

マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士プロフィール
資料請求 無料相談・お問い合わせ マンション管理士事務所

マンション大規模修繕工事における談合の実態について(2)

  • mixi check

2016年12月26日  [ カテゴリ:マンション管理士 業務日誌 ]

こんにちは。重松マンション管理士事務所所長の重松です。
過去に、「マンション大規模修繕工事における談合の実態について」という記事を書かせていただきましたが、今回はその第2弾です。
当事務所の顧問契約先に定期的にお送りしているニュースレターを一部アレンジしてこのブログでご紹介させていただきます。

実は、「大規模修繕工事の談合」については、過去に、管理組合の方を対象としたセミナーでテーマとして取り上げようと試みたことはあったのですが、内容があまりにもリアルで生々しいので、主催者側から「やめてください。」といわれ、いまだ実現していません。

しかし、業界では相も変わらずマンションの大規模修繕工事において談合が繰り返され、被害を受けている管理組合が後を絶たないので、思い切っていろいろと書かせていただこうと思いました。
今回は、貴重?なお話しをさせていただきますのでよろしくお願いいたします。

1.談合とは

下の表をご覧ください。これは私が過去にコンサルティングを行った大規模修繕工事における工事業者の見積金額一覧表です。
上の段が設計価格と各社の提出金額(単位は万円)、下の段は設計価格に対する各社の工事金額のパーセンテージです。

 設計価格A社B社C社D社E社F社G社H社
工事費21,52517,90018,06018,90019,20019,40019,55019,60021,700
10083.283.987.889.290.190.891.1100.8

どうでしょうか?
設計金額に対し、最安値は83.2%で、そこから少しずつ価格を上げ、最高値は100.8%となっています。いわゆる「横並び」という状況です。
8社の工事業者が各社の意思に基づいて見積りをしたら、金額がこのように一定の範囲にきちんとおさまることはまずありません。なぜなら、見積りを提出する時点の会社の事情が様々だからです。

  • 今期は、売り上げも少ないので多少無理をしてでもこの工事を受注したい。
  • マンションの規模も手ごろで、場所も会社の近くなのでぜひ受注したい。
  • 受注したくて応募したけれど、先に別の案件が受注できたので、予定していた現場代理人が足りなくなった。
  • 他の同業者から「この案件は、わが社が受注することになっているので降りてくれ」と言われたから今回は無理をせず「貸し」を作っておこう。

以上のような理由で、「横並び」はあり得ません。ではどうしてこうなったのでしょうか?
それは、A社からH社までが設計価格を知ったうえで、全社で話し合い、見積金額を決めて提出したからです。つまり設計価格も漏えいしていたということです。

このとき、私は、公正な競争が行われていないと判断したので、管理組合にA社からH社まで全社を失格にしたうえで、同じ仕様と条件で別の会社から見積りを取得することを提案しました。
結果は何とA社の金額より約3000万円安い見積りが出てきました。管理組合はびっくりしましたが、実際はその金額が適正な金額だったということです。

マンション管理組合にとって、大規模修繕工事は十数年に一度の周期で訪れる大事業です。
検討から工事完了までに1年以上の月日を費やすほかに、多額の工事費用を支出して実施します。管理組合は、自分たちがコツコツとためた修繕積立金を無駄なく有効に使って良い工事をしてもらおうと考え、設計事務所や工事業者を信頼して業務をお願いします。
しかし、その期待を裏切ってこのような談合を行い、何千万(マンションの規模によっては何億)というお金を不当に巻き上げ、設計事務所にキックバックをしたり、談合に参加した業者たちで山分けをしたりするのです。

談合は、日本の建設業界特有のことだと昔からいわれてきましたが、最近は大手のゼネコンを中心に「脱談合」宣言をするようになってきました。しかし、実際は脱談合宣言が業界全体に行きわたっているわけでもなく、マンションの大規模修繕工事を専門とする業者間においては、全く改善は見られず、多くの管理組合が被害にあっている状況です。そしてもっとひどいのは、管理組合の多くは、自分たちが被害にあったことを分かっていないことです。
これが、大規模修繕工事における談合の実態です。

2.なぜ談合が起こるのか

では、なぜ談合が起こるかを考えてみましょう。そこには、管理組合側の問題点もあるようです。

管理組合特有の組織と運営方法

談合が起こりやすい理由の一つに、管理組合の組織と運営方法があります。下の表をご覧ください。管理組合と民間の会社の一般的な比較をしてみました。

 管理組合民間の会社
①構成員管理組合員株主
②最高意思決定機関管理組合総会株主総会
③業務執行・基本意思決定理事会取締役会
④役員選出方法等輪番制・義務的・任期1年特定の人物・複数年任期
⑤役員の能力ほとんどが素人プロの集団で実力者揃い
⑥責任体制不明確明確(刑事罰あり)
⑦報酬無報酬高額報酬

組織の形態を見ると、①から③まではよく似ています。しかし、運営に関する④から⑦までは全く異なります。
つまり、良いか悪いかは別にして、多くの管理組合の運営は、①輪番制(順番)で選ばれた役員が、②いやいやながら苦手なことを、③責任体制が不明確なまま、④無報酬でやらされている、ということです。

ですから大規模修繕工事のような大きな事業を担当することになった理事や専門委員は、①なるべく面倒なことはやらず、②責任がこの身に降りかからないように発言し、③組合員からも文句をいわれないように行動して、④早く終わらせて辞めたい、が本音です。その結果、次のようなことを考えます。

  • 専門的知識がないので、全体的な進め方の指南役として設計事務所や管理会社を頼ってしまう(場合によっては、いいなりになってしまう)。
  • 特定の個人(組合員や理事の関係者)の関与を極力避けるため、クレームが付きにくい公募方式や入札形式を採用する。
  • 設計事務所や工事会社を選定する際に、金額が一番安い会社に発注する。

以上のような選択肢は決して間違っていないのですが、自分たちの頭できちんと考えずに、あまりにも形式にこだわりすぎるため、手順(手続)や見積金額だけで設計事務所や工事業者を選んでしまいます。ここに談合が入り込むすきができてしまいます。

信用している関係者の裏切り行為

談合といえば、工事業者間で話し合ってインチキな見積書を提出する工事業者が一番悪いと思いがちですが、実はそうではありません。
本当の悪」は、裏で談合を取り仕切っている設計事務所や管理会社なのです。本来、彼らは信頼関係を基盤とする民法上の委任(準委任)契約に基づき、管理組合のために業務を行わなければならない立場にあります。しかし、実態は、管理組合が気付かないことをいいことに、信頼を裏切る行為を繰り返し、多額のキックバックをかすめ取っています。

建設業界特有の事情といってしまえばそれまでですが、あまりにもあこぎなやり方だと思います。また、談合が常態化しているこの業界では、やっている関係者らも自分たちは悪いことをやっているとは考えず、「会社の利益のためにはやむを得ない。」程度にしか考えていません。つまりお金をいただいている管理組合の利益のためではなく、自分たちの利益ために一生懸命になっているということです。
設計事務所や管理会社は管理組合の予算額等をすべて知っているわけですから、そのような関係者が工事業者と結託して裏切り行為を行うと、管理組合はたまったものではありません。
冒頭にご紹介した談合の事例も、設計事務所が設計価格を業者に漏らしていることは明らかです。

管理組合は一見客

マンションのライフサイクルにおいて、外壁や屋上の大規模修繕工事は十数年に一度の周期で行います。また、給排水管の更新工事においては、一回限りの場合もあります。
これらのことを考えると、マンションの大規模修繕工事を生業としている設計事務所や工事業者にとっては、マンション管理組合はいわゆる「一見客」なのです。

ですから、そもそも「誠実に長い期間お付き合いをしたい。」という気持ちが希薄な業者にとっては、逆にありがたい存在です。マンションストックが増え続けている現在においては、大規模修繕工事を行うマンションは年々増加していますので、一発勝負で大儲けをすることができる「獲物」はいくらでもいるということです。

3.談合されないためには

では、管理組合が、談合で多額の修繕積立金を毀損しないためにはどのようなことを考えたらよいでしょうか。

本当に信頼できるコンサルタントを見つける。

設計事務所の中には談合を取り仕切ってキックバックを貰うようなことをやらない真面目な事務所もありますので、そのような設計事務所に業務を依頼することです。しかし、業界事情等に詳しくない管理組合がこのような設計事務所を見つけることは簡単ではありませんし、そんな設計事務所は、管理組合が公募で募集しても応募してくることはまずありません。
なぜなら、そのような設計事務所は、信用と評判で仕事の依頼が来ますし、管理組合が行う公募に参加して見積りを提出しても、管理組合が見積金額だけで評価してしまうことを知っているからです。

ところで、私の個人的な感想ですが、このような真面目な設計事務所の人たちにもにも申し上げたいことがあります。
それは、もっと管理組合の目線でお仕事(営業活動を含む)をやっていただきたいという点です。
真面目な設計事務所の人たちの共通点は(あくまでも私見です)、

  • 仕事は当然によくするが、お話があまり上手ではなく、無愛想
  • 悪気はないのだけれども、難しい専門用語をよく使い、管理組合(素人)の話を十分に聞いてあげず、「自分にまかせておけば絶対大丈夫」という意識が強い。
  • 自社の見積内容を管理組合によくわかるように説明するのが下手
  • 自分の気に入らいないと、すぐに「この仕事を降りる」と平気でいう。

等です。そのうえ見積金額は問題設計事務所よりも高いのですからなかなか採用されません。
今後は、少しずつでも努力していただければと思います。

工事業者の選定には、設計事務所や管理会社を関与させない。

談合が一番起こりやすい過程は、工事業者を選定する段階です。
特定の個人の関与を避けるため、専門紙等を使って「公募」という方法で工事業者を募集する場合が多いのですが、実はこの段階で談合のメンバーが決まってしまいます。
募集については、予め公募の条件(資本金、業歴、施工実績、現場代理人の条件等)を決めて行いますが、多くの場合は設計事務所や管理会社が関与して条件を決めていきます。

談合を取り仕切る設計事務所等は、自社のいうことを聞く工事業者仲間が決まっていて、それらの業者しか応募できない条件を管理組合に提示します。
また、そのことを知っている他の工事業者も「どうせ応募しても、あの設計事務所なら自分の会社に仕事が来ることはない。」ということを知っていますので、鼻からあきらめてしまうこともあります。
ですから、公募の時点では既に談合メンバーが出来上がっているわけです。

当事務所が大規模修繕のコンサルティングを行う場合には、見積りを依頼する工事業者の選定には設計事務所や管理会社を関与させません。
つまり、管理組合がどの工事業者に見積り依頼をしたかは、設計事務所は分からないのです。
談合は、見積りに参加した全ての工事業者が「一枚岩」となって話し合わないとうまくいきませんので、どの業者が見積参加しているかとか、全部で何社が応募しているのかなどが分からないとそもそも談合はできません。

詳細については、専門的な知識や当事務所独自のノウハウ等もありますので割愛しますが、工事業者の選定に設計事務所や管理会社を関与させない手法はかなり有効です。

金額だけでコンサルタントや設計事務所を選ばない。

多くの管理組合はコンサルタントや設計事務所を選ぶ際には、金額が一番安いところに発注します。
管理組合の大切なお金を有効に使わなければならないので当然のように思えます。しかし、前述のとおり、安い金額で受注しておいて、実際は裏で工事業者の談合を取り仕切り、多額のキックバックを受け取っている設計事務所はとても多いのです。

彼らは、自分たちの受注金額の何倍ものキックバックを工事業者から受け取りますので、受注金額は安くても構わないのです。

設計事務所の見積書を確認する際は、合計金額だけを見るのではなく、どの業務にどれだけの手間をかけて実施し、その作業単価はいくらなのかよく見たうえで、工数や単価が妥当であるかをきちんと見極めてから決めるべきだと思います。
作業の単価が著しく安いと思ったときは「なぜこんなに安いのですか?」と聞いてみて、納得のいく回答が得られなかったら怪しいと思って間違いありません。

コンサルタントや設計事務所にしかるべき(適正な)金額を支払ったとしても、工事金額に比べればさほど大きな金額ではありませんので、ここで騙されないようにしていただきたいと思います。

4.さいごに

今回私がこのような記事を書いたことは、業界の人たちから見ると「禁じ手」かもしれません。また、私もサラリーマン時代は長い間建設業界で仕事をしていましたので、談合に関しては偉そうなことはいえません。
しかし、マンション管理の世界で仕事をするようになり、大規模修繕工事においていとも簡単に談合が行われ、専門的知識のない管理組合がその餌食になっているのを見ていると、いつかはこのようなことを書いてみようと思っていました。

最近は、インターネットの普及などで、管理組合も大規模修繕に関する情報を多く得ることができるようになりました。そして、私以外にもこの業界では談合が横行していることを唱える人も増えてきました。

※最近、マンションの大規模修繕(リフォーム)に関する技術や管理組合のニーズの把握等を研究している団体が、「提言」と称し、不適切なコンサルタント(設計事務所)の横行及びその実態並びにそれらの排除に関するコメントを機関誌に掲載して波紋を広げています。
その内容は、私も拝見しましたが、まさに私が申し上げたいことが書かれていました。
管理組合もだんだん知識が増えていくと思いますので、この業界もいつかは「脱談合」に向かって進んで行かないとやっていけなくなる時代が来ると思います。

先日ある工事業者が私の事務所を訪ねてきました。
話しの内容は、「今後はコンプライアンスを重視し、業界特有のお付き合いからは足を洗います。そして、自社の品質と価格で勝負していきます。」ということです。
やや回りくどいいい方ですが、早い話が「もう談合はやりません。これからは実力勝負でやっていきます。」ということでした。逆にいえば、「今までは談合をやっていました。」とも解釈できますが...
これからは、実力で勝負しようとするこのような工事会社が増えていくことを期待したいと思います。

マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士プロフィール
資料請求 無料相談・お問い合わせ マンション管理士事務所

カテゴリや投稿年月から記事を探す

投稿年月一覧