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建物診断(劣化診断)には1次診断から4次診断まであり、1次診断は主に書類審査であり、竣工図による最終仕様の確認、築年数の確認、修繕履歴書による過去の修繕内容の確認を行い現状を推測します。
2次診断は専門家による目視で現状を確認します。屋上防水の劣化程度、外壁タイルやペイントの劣化や剥離状況、鉄部の損傷など実はここまででかなりのことが確認できます。ちなみに私の場合、会社にて長く断熱工事に従事していたことに加え、2級建築士や建築設備検査資格者などの保有資格に伴う知識などが多いに役立った場面でした。決して誰でも見て分かるような問題をチェックしたのではありませんよ!
更に詳しく調査するときに3次診断を行います。これは計測機器を使った非破壊検査で、建物ならば赤外線を使った外壁タイルの剥離調査や、設備ならばファイバースコープやレントゲンを使った配管調査などです。
4次診断は破壊検査を行います。コンクリートならばサンプルを採取して強度検査や中性化検査、設備ならば配管を抜き取って検査する方法などです。
私が今回実施した調査は1次、2次調査のみでしたが、前述の通りこの段階でかなりのことが確認出来るため、このマンションは3次、4次を行う必要もなく問題であることを報告したところ、北村氏も理解してくれました。しかし、やっと報告が終わった思ったのも束の間、この後管理会社から提出された過去の書類を見てさらに驚くことに...(つづく)
マンション管理コンサルタント マンション管理士 重松 秀士(プロフィール| )
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